仮彼氏。
第11章 眼鏡。
「…そういえばさ、千晴っていつから女王って呼ばれてたっけ?」
「どしたの?急に…」
「いや、なんとなく」
話逸らされた感がすごいあったけど、質問に答えることにした
ピロートークも大事!うん!
「…実はね、私のこと女王って呼び始めたの梨佳なんだ」
「黒田が?」
「うん」
小さく頷き、思い出すように目を閉じる
あれは確か…
「高校一年の秋くらいだったかな…
梨佳に、男子に告白されるのが面倒だって相談したの」
「…あぁ」
「そしたら梨佳が、『私に任せて!』って言って…
二週間後には、女王ってあだ名が学校中に広まってた」
梨佳曰く、『女王ってなんか近寄り難いから告白もされにくくなる!』という思惑だったらしい
あんまり効果は無かったけど……