仮彼氏。
第2章 おかしい。
ガチャッ
ドアを開けると、当たり前だけど銀が立っていた
「…はい」
「あ、ありがと…」
予想と違い、普通にノートを渡される
って、何か期待してたみたいじゃん!
「…じゃ」
「え…」
本当にこれだけ…?
「っ…」
「…?」
思わず帰ろうとした銀の腕を掴んでしまった
「何…?」
「あ、あのっ…!」
ど、どうすればいいんだ!?
頭の中がぐちゃぐちゃになって、何て言えばいいのか分からない
ぐぅぅ
「ぁ…!///」
ふいに、お腹が鳴った
私のバカ!!何も食べてないからっ…
「…何も食べてないの?」
「ふぇ…?」
「腹、減ったんだろ?」
「っ…//」
お腹を押さえる私を見て、銀が軽く首をかしげた
「…何か作ろうか?」
「えっ」
「嫌ならいいけど…」
何かもうよく分かんないし恥ずかしくて死にそうだけど…
「おっ、お願いします…!!」
―数十分後―
「どうぞ」
「わぁ…!」
そんな時間かかってないのに、綺麗なオムライスが運ばれてきた
「いただきます!」
一口食べると、ふわふわの食感に感動さえ覚える
「おいしい…!
銀、料理上手なんだね!!」
「普通だけど…」
謙遜する銀を尊敬の目で見つめ、オムライスを完食した