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仮彼氏。

第3章 テスト。





―数日後―



今日はゴールデンウィーク明けの火曜日

「うー…」

そして…
中間テスト二週間前。


「ちょっと広いな…」

配られた範囲表を睨み付ける

中間だからそこまでではないけど、去年よりちょっと多い


「俺が教えてやろっか?」

「!!…優」

声をかけられて振り向くと、余裕の笑みを浮かべた優が立っていた

あれから優は何かと私に絡んでくる


「なんだよそのがっかりした顔

俺、結構頭いいんだけど?」

「それは知ってるけど…」

そう、優は学年二位
ちなみに私は三位

ご存知の通り一位は銀。


「まてーい!!」

優の対応に困る私のもとに現れたのは…


「そのお方から離れろ!

てめぇなんかが関わったら火傷するぜぃ?」

謎の江戸っ子、黒田梨佳左衛門
……ではなくて、いつもの梨佳だった。


「何だよ黒田」

「何だよじゃないわよ
千晴から離れなさい!」

「ちょ、梨佳…」

小さいのに、梨佳は気が強い

ビシッと優を指さし睨み付ける姿は、なんというか勇敢だ


「やだね」

「はー?あんた開き直ったわね…」

「悪いか」

二人の口論(?)を見つめながら、私は溜め息を吐いた


「というか!
千晴には向島銀っていう最強の先生がついてんのよ!

あんたの出る幕はないの。」

「…一位も二位も変わんないだろ」

「変ーわーる!」

これ、終わるのかな…


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