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仮彼氏。

第3章 テスト。

「……なにこれ」

銀が本棚から出してきた問題集


「とりあえず解いてみて」

「いや待って、なにこの問題!?」

テストの最後の一問みたいに、誰も解けないような数式がいっぱい並んでる


「お前、基本は出来てるだろ?」

「まぁ、たぶん…」

銀の言う通り、いつも最後の問題で点落としてるんだけど…


「だから、解いてみろ」

「うー…」

実はあまり数学が好きじゃない
数式とか見ると頭痛くなるタイプの人間だ



―10分後―

「……無理」

数式を睨み付けて早10分
こんなの解けないよ…

「はぁ…
じゃあ教えるから、一回立て」

「…へ?なんで?」

立つ必要、ある?


「…いいから」

「はーい…」

仕方なく立ち上がると、机を挟んで反対側にいた銀が私の方に来た


「…?」

「座れ」

「え」

銀があぐらをかいて、太ももをトントンと叩いた

座るってまさか…


「銀の上に座れと!!?」

「…なんか文句あんのか?」

「いや、あるでしょ!」

恥ずかしいわっ!
というかなんで…


「…反対側からだと見にくいんだよ
それにこっちの方が教えやすい」

「はぁ…」

これ、回避出来ないやつか…


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