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仮彼氏。

第1章 疲れた。



―放課後―

皆が帰ったのを確認して、向島に近づく


「向島」

「…なに?」


「いきなりなんだけどさ…

私と付き合ってくれない?」



「…は?」


「おねがい!

表向きだけでいいから!!」


「…意味分かんないんだけど」


怪訝な顔をする向島

事情を話すか…



「私ってさ、モテるじゃん?」


「…だろうね」


「でも、今は勉強に集中したいの

受験生だし…


で、コクられる時間もったいないし、振るのも疲れるわけ

だから彼氏作って、コクる前から諦めさせようと思うの!」


「…はぁ」


「だから、私と付き合ってください!」


言えたっ!!



「…なんで俺なの?」


「………

向島頭いいから、私と付き合ってもいじめられたりしないでしょ…?」


「…いや知らないけど」

「そ、それに!顔だって…!!」


もう最終手段だ!

お世辞言いまくって落とそう!!


向島の眼鏡を外して見つめた



「ちょ、お前やめ…」

「…!!」


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