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手探りな絶望

第6章 溺愛


けど

冬実の
驚く顔や

俺の腕を
ぎゅうって握りしめてるのを
見ると…少し胸が痛んだ


「驚いたよね…ごめん…」


俺は
そう言いながら
ゆっくり
ベットに膝をつき
そっと
冬実をベットに降ろした


そして
ベットに横たわった
冬実のそばに
俺も
冬実を抱きしめるように
寝そべった


冬実は
何も言わず


俺を責めることもなく


俺を
許すこともない



俺は



言葉を失っていた。



静まりかえった
空間に

冬実の鼓動が
聞こえてくるような
気がした




ごめん


本当に…ごめん

冬実。

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