テキストサイズ

手探りな絶望

第5章 寺田


「かっこわるいとこ
見せちゃったな~(笑)」


いや
ほんとに
エラーとか
見せたくなかったんだ


「そんなことないです
他は、かっこよかったですよ?」



「え?ほんと?」



「ほんとに」



穏やかに
笑う彼女に

引き込まれそうだ



うそでも
うれしい



「藤沢さん」



「ん?なに?」



「・・楽しそう・・」



「・・そう?」



「はい、とっても」




あのさ


グラタンさん



俺は
野球やめたりなんて
したくなかったんだ


ほんとは
ずっと
続けたかったんだよ


できれば



ずっと・・・。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ