
蛹
第3章 3
孝之わ…ひじりのマンションの前に来ていた
…ひじり。
…一時間
……二時間……三時間…
…四時間たった頃、ひじりが見えた
…ひじり…
…しかし隣にわ、初めて見る男が一緒だった
…誰?
ひじりの肩を抱きながら一緒にマンションに入っていった
かなり親しい仲に見えた
…ひじり…
「はぁ…俺…何してるんだ……」
肩をおとす孝之
もう…頭の中がぐちゃぐちゃだった…
…何か帰りたくねぇ…
…孝之わ、ひたすら歩いた。
そして公園にたどり着くとベンチに倒れ込んだ
「はぁ…」
いろんなことが頭をよぎる
…あきらがマンションに帰ってくると、DVDがそのままで、孝之の姿がなかった
「孝之!!」
慌てて携帯を取り出し孝之にかけると、すぐそばの孝之の部屋から聞こえてきた
「ったく、どこ行ったんだよ!!」
あきらわ外に出て探し続けるがどこにもいない
「孝之…ごめんな、あんなの見せなきゃ良かった」
「孝之…仕事の時間だぞ…どこ行ったんだよ」
あきらわ、仕方なく店に出た
「あら…孝之と一緒ぢゃねぇのかよ(笑)」
「風邪だ。」
「ふぅん、風邪の奴が出歩いてていいのかな(笑)」
「なんだと?孝之見たのかよ!!つかお前…また何か…」
「ふざけんなよ、見かけた奴がいたんだよ…」
「どこで?」
「となり街」
あきらわ、オーナーに言い店を休み、孝之を探した
「ふっ…あきらの奴…孝之に惚れたな…」
シュンが微笑した
携帯を取り出すシュン
「もしもし、俺だよ、嬉しいね出てくれて」
…拓哉にかけていた
「シュン…何…」
「お前わ、いつか俺の元に必ず帰ってくるよ」
「切るよ」
電話が切れた
シュンわ、満面な笑みで笑う
