
蛹
第3章 3
「あきら?」
「あきら?」
「あ…ごめん、どうした?拓哉」
「何かあった?」
「いや…別に…」
「話し、聞いてた?」
「話し?」
「来週店改装で休みになるだろ?旅行しようかなって」
「旅行?」
「うん、ゆっくり二人で行ったことないから、温泉にでも行きたいなって」
「あぁ」
「行こうよ、あきら!!」
「あぁ」
「何か、乗り気ぢゃないみたい…」
「そんなことねぇよ」
「なら、考えといてよ」
「あぁ」
拓哉……
ため息をつくあきら
「あきら、店行こ」
孝之が部屋からでてきた
「あ…うん」
店でわ、オーナーがミーティングをはじめていた
「来週改装に入る!!店わ一週間休みになるが、各自営業なりポスティングなりしてくれて構わない!!新しい店になったら、また頑張っ欲しい!!新装1日目わ、店の客を案内してもらうが、シュンと孝之にやってもらう!!頼んだぞ」
「はい!!」
「はい…」
二人が返事をした
あきらわシュンと目が合う
ニヤリとするシュンがあきらわおもしろくなかった
店が終わり控え室に戻る孝之
シュンが話しかけてきた
「孝之…よろしくな!!それより一週間の休みどうすんだ?」
「べつに…なにも」
「ならさ、一緒にオヤジのペンションに行かねー?」
「行くわけないだろ」
「だよな(笑)でも、気が変わったら行こうぜ!!店の奴らも一緒だし、釣りしたりバーベキューしたり泳いだり楽しいぞ!!」
「行かないから…」
「わかったよ」
孝之がでて行く
しばらくするとあきらが入ってきた
「なぁ、あきら」
シュンが話しかけてきた
「何」
「お前…孝之に惚れたろ?」
シュンを睨むあきら
「そんなことあるわけないだろ」
「さぁ、どうかな(笑)………あ!!拓哉いるもんな」
こぶしを握りしめるあきら
「くだらねぇ…」
「悪かったな…」
シュンが笑いながらでて行く
…バンっ
机を殴りつけるあきら
つよく唇を噛んだ
