
蛹
第1章 1
二週間がたっていた
「孝之!!用意できたか?」
「できたよ。」
「よし、行くか。」
孝之わ、叔父の家に行くことにした…
佐久間がどうしても送りたいと言うので。少し遠いが、送ってもらうことにした
二時間後、車わ叔父の家に着いた
「…いろいろありがと」
「元気でな。まぁ、何かあったら連絡しろよ」
名刺を渡された
車から降り、叔父の家のインターフォンを鳴らす
…ピンポーン…
「はい」
玄関が開いた
「孝之!!…お前…なんでここに来たんだ…帰れ!!何度も取り立てに来られて大変だったんだぞ!!」
ドンっ…
突き飛ばされ後ろに倒れ込んでしまった孝之
「二度と来ないでくれ」
玄関の扉が閉まり鍵をかけられた。
孝之の目から涙がこぼれ落ちる
「畜生………俺が…俺が何したんだよ…っ…っ…くそっ…」
地面に頭を叩きつけていた…
「やめるんだ!」
佐久間が孝之を抑えた
「まだ…いたのかよ。」
「気になってな…」
「帰れよ…」
「一緒に帰ろう」
「は?」
「俺と暮らそう。」
「なんで……」
「部屋もちょうど空いてるし、広すぎると思ってたし、留守も頼めるし、俺にも都合がいいし」
「…おせっかい…」
「乗れ…」
車に乗り込み佐久間のマンションに戻った
「これからよろしくな」
「俺…バイトするよ」
「ん?」
「ただいるわけにわいかない…」
「いいよ…俺医者だ!!少しの余裕わある。」
「あんた…何歳?家族わ?」
「あんたぢゃない…聖(ひじり)だ!!」
「ひじり……」
「そ!!家族わ、田舎に両親がいる、兄弟わ兄貴が一人、高校教師をしてる。」
「結婚わ?」
「俺、これでもまだ25だ!!結婚なんかしてねぇし、恋人もいない。考えてない」
「ふぅん…」
「孝之わ?兄弟わ?」
「いない…」
「父親わ失踪中で…母親わ?」
「…………」
「聞いたらまずかったか…ごめんな。」
「いいよ……俺が小4の時男作って出てった」
「…そうか…辛いこといっぱいあったろ…」
「べつに……どうってことねぇ…ょ」
「強がるな…俺の前でわ素直でいろよ。」
頭を撫でてくれる佐久間
……なんだろ…この感覚……
…すげー安心する…
