
蛹
第5章 5
「…ただいま」
「兄さん!!お帰り。あれ?一人?」
進が不思議そうに尋ねる
「あきら…もう来ないよ…別れてきた」
「何があったの…?」
「…孝之が好きなんだって!」
「そんな…っ…」
「いいんだ、気付いてたんだ、」
「兄さん…」
「大丈夫だ、意外と平気だわ。」
「兄さん…ほんと?」
「あぁ…シャワーして寝るよ。進も早く寝ろよ!!おやすみ」
「うん…おやすみ」
進わ自分の部屋に行った
シャワーをする拓哉
「あきら…クッ…クッ…」
声を殺し泣いた…
出会いから今日までのことを思い出してしまう…涙が止まらない…
「あきら…っ…大好きだよっ…あきら…っ」
ひざまつきシャワーが頭から打ちつける、
あきら…っ…さようなら
…シュリ…
…排水口に赤い水が流れた……
