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叶わぬ恋でも君のために。

第9章 止められない想い

甘えたい…。


私、飲み過ぎたら駄目なんだったっけ…。



「そろそろ帰ろっか。」


「うん…。」





帰りたくない。




立ち上がったその時---



「眞子ちゃん!」



私は本当にふらついてしまって、秀ちゃんが私の腰に手を回して支えてくれていた。


あぁ、久しぶりのぬくもりに
涙が出そう…。








秀ちゃんは私のためにタクシーを止めると
「気をつけてね?」と言って手を振って見せた。


だけど---



無意識のうちに私は、秀ちゃんのジャケットの裾を引っ張っていたのだ。



「眞子ちゃん、どうしたの?」


君は困った顔をしながらも…
ジャケットから私の手を離そうとはしなかった。

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