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叶わぬ恋でも君のために。

第12章 大好きだった彼のこと。

私は…幸せだった。


この幸せが続いていくものだと
信じて疑わなかった。







仕事ができる智哉は上司に頼りにされていて
少しずつ忙しくなっていった。


久し振りのデートだったその日…




「眞子…うちで一緒に住まないか?

まだ、結婚って言ったって準備する時間も無いし…



ワガママだけど傍に居て欲しい…。



仕事…辞められないか?」




顔を歪めながらそう言った。



智哉は私の過去のことも
私が仕事が好きだということもわかっているから


口にして、辛かっただろうし
それほど智哉は疲れていたんだろうと思う。



きっと色々と考えた末に出した答えだった筈なんだ。










私があの時---



“わかった”って仕事を辞めていたら
智哉が私から離れていくことは無かったのかな?



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