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叶わぬ恋でも君のために。

第12章 大好きだった彼のこと。

何が起こったのかわからなかった。



ホカニ…スキナヒトガデキタ…。





意味さえ理解するのに時間がかかってしまった。




初めて付き合った人との別れ。
結婚すると思っていた愛する人との別れ。


私は…別れ方なんて知らなかった。



どうしたらいいのかわからず
智哉を責めることもできずに


私の口から出た言葉は




「わかった…。」




その一言だった。






私は漠然と、左手の薬指に智哉が嵌めてくれた指輪を外そうとした。




すると、それを見た智哉は…




「眞子…。



それは眞子が持ってて?




俺も…大事に持ってるから…。」






目を赤くさせて



智哉はそう言ったんだ---。

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