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叶わぬ恋でも君のために。

第16章 それでも君を想う。

秀ちゃんと別れてから半月が経った
ある週末のことだった。


仕事を終えて帰ると、
見慣れない車がマンションの前に止まっていた。


車内は暗くて見えなかったけど、
私がマンションに近付くとドアが開いて


長身の男性が一人、降りて来た。




「…智…哉…?」



「…眞子…ただいま。」




その人は…


私がかつて愛してやまなかった
智哉だった。






「どうして?どうして此処に居るの?」



「今日、帰国したんだけど…

眞子に…会いたくて…。」




…え…?




「ずっと、ずっと…


眞子に会いたかった…。」

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