テキストサイズ

叶わぬ恋でも君のために。

第19章 表の顔と裏の顔

やっと…秀ちゃんが私を離してくれた時だった。



「眞子っ、何してんだよ?」



廊下の曲がり角から智哉の姿が見えた。



そして、


私達の所に近付いて来る。



「コーヒー二本買うのに何分かかるんだ?」


智哉にもブラックコーヒー頼まれていたんだった…。


「この調子じゃ今日は残業だな?

眞子。」


それまで秀ちゃんの存在を無視して私に一方的に話していた智哉だったけど。



「柳田秀司さん、私の直属の部下が何か失礼なことでも?」



秀ちゃんに掛けた声は
私には発したことの無い程の低い声だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ