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叶わぬ恋でも君のために。

第4章 君と二人で朝食を

眠りについたのは明け方だった。
それでも何故か気分は悪くなかった。


軽い足取りで柳田の屋敷に着くとインターホンを鳴らした。


昨日と同様におばさまが登場し、玄関で挨拶した後「それじゃ、お願いします。」と言ってそそくさと居なくなってしまった。


きっと、忙しいんだろうな…。


私は一人、秀ちゃんの部屋に向かった。


すると、再び拓実君が一つの部屋から出てきた。


「あ、生田さん。おはようございます。」

「おはようございます。」


「昨日、どうでした?」

「どうって?」


「兄貴、大変でしょ?」

「…あ、いや…。」


確かにつかみどころは無いけど、私が想像していたよりもしっかりしていたし…

大変って言葉は相応しくないし…


「ハハハっ。」


「?」


「生田さん、真面目だね。」


「そうですか?」


「あまり、兄貴に入れ込まないようにね。」


拓実君は私の肩をポンポンと叩いて行ってしまった。



スーツを着て鞄を持って拓実君は
どこに勤めてるんだろう…。

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