叶わぬ恋でも君のために。
第22章 君と生きる。
涙がボロボロとこぼれているのに
秀ちゃんが私の両手を離してくれないから拭えなくて…
秀ちゃんの手の中から自分の手を引き抜こうと必死になっていると
「眞子ちゃん…俺のこと、好きなの?」
「…好きだってば。」
可愛くない言い方しかできなくて
「好きじゃないって言ったよね?」
「…知らない…。」
「知らない?
俺の頭からその言葉が離れないんだけどなー。」
その時---
お店の中から一人の店員さんが外に出てきた。
「柳田、いつまでサボってんだ?
早く戻れっ。」
そう言い残して店内に戻って行った。
「あー、もう、こんな時にぃー。」
そう言って秀ちゃんはやっと私の両手を解放してくれた。
そして---