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叶わぬ恋でも君のために。

第5章 好きになってはいけない人

秀ちゃんは中々手を出さない私に痺れを切らしたのか


「眞子ちゃん、照れてるの?

可愛い♪」


そう言って私の手を連れ去った。



不意打ちの“可愛い”


既に何回目だろう…。





花火大会が行われる会場までに臨時バスが出ていたので近くのバス停からそれに乗った。


さすがに混んでいて座席には座れず秀ちゃんと立っていた。


始めは少し余裕のあった車中も今では窮屈な程
超満員状態だ。




「眞子ちゃん、大丈夫?」


壁側にいる私が潰れないように秀ちゃんは自分の身体を盾にしてくれているけど


それはまさに壁ドンと同じ状況で



目のやり場に困る…。

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