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叶わぬ恋でも君のために。

第5章 好きになってはいけない人

秀ちゃんは…笑っていた。


今までに見てきた中で
一番悲しそうな笑顔だった…。





私達は花火では無く、お互いを見つめていた。


「眞子ちゃん?」


「…?」



「そんな顔しないで?」


「…。」



「眞子ちゃん…笑って?」


「?」



「眞子ちゃん…泣きそうな顔してる…。」


「!!!」



私の目には無意識のうちに

涙が溜まっていた。





「花火が…あまりにも綺麗だから…。」




その後は秀ちゃんの方を見ないようにした。





花火を堪能してるフリをして


涙を喉の奥まで押し込んだ。





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