テキストサイズ

叶わぬ恋でも君のために。

第6章 君に溺れていく…。

秀ちゃんはタクシーの中でもずっと繋いでいた手を


「ちょっとごめんね?」


と離した後、スマホを取り出し操作し始めた。



10分近く経ってからスマホをポケットにしまうと


「ごめん、眞子ちゃん。

急だったからホテルの予約どこもいっぱいで
今夜は僕と一緒の部屋だけど我慢してね?」


“我慢してくれる?”


じゃなくて


“我慢してね?”



それは既に決定事項だった。






“僕と一緒の部屋”



一ヶ月半毎日のように一緒に過ごしてきた君と


急なお泊まり。


好きになってはいけない人と明後日までずっと一緒に居なきゃいけないなんて…。





私…大丈夫かな…。




どうか私の心臓に刺激を与えないで下さい。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ