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叶わぬ恋でも君のために。

第7章 恋人迷路

「眞子ちゃん…。」


「秀ちゃん…。」


私達の間の距離は5メートルまで近付き…



「眞子ちゃん、方向音痴?」


「え?」


「だって、時間掛かりすぎ。」


「秀ちゃんだって…」


「既に一回ゴールしてるし。」



きょとんとして立ち止まる私に君だけが一歩ずつ歩み寄って来る。



「僕、スタート二回目だから。」


「二回目?」




二人の距離は3メートル。




「別々に同じゴールは…無理だったね…。」


「…。」




残り1メートル。




「でも、一緒にゴールするのもアリっちゃアリでしょ?」




50㎝…




「良かった…。」



「…?」






30㎝…










「眞子ちゃんを、

見つけられて良かった…。」







!!!





私を抱き締めながら
向日葵のような笑顔を見せる君。





隙間を無くした二人の影は


私の気持ちのように、ゆらゆらと揺れていた。

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