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叶わぬ恋でも君のために。

第7章 恋人迷路

結局…


観覧車が下に降りるまで私は唇を奪われていた。



それから私達はホテルに戻った。
今夜はルームサービスを取るらしい。


秀ちゃんがフロントから戻って来て私に差し出した鍵は本当に君とは別の部屋の物だった。




何だかそれが、とても寂しかった…。





「じゃあ、眞子ちゃん1時間後に僕の部屋に来てね♪」


秀ちゃんがそう言った後、私達は隣に並んだ別々のドアを開けた。





私はシャワーを浴びて約束の時間までボーッとしていた。


秀ちゃんが考えていることが、いまだに読み取れなくて…


私に気がないようなことを言いながら、私に触れるのは何故なんだろう…。


本人に、聞いても良いものか…。


秀ちゃんの性格がまだはっきりわからないから
怖い。


ただ、単に遊びって言われるのも


思い出を作るためって言われるのも


怖くて仕方ない。






それとも---


忘れられない人を忘れさせてあげようとか


本気で思ってるのだろうか…?

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