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叶わぬ恋でも君のために。

第7章 恋人迷路

「ささやかながら、ホテルから御祝いさせて頂きます。」


「どうして、僕の誕生日…?」


「メンバーズカードに登録されておりますので。」



ホテルマンは爽やかな笑顔を残して退室して行った。





「秀ちゃん…今日、誕生日なの?」


「いや…その…


…うん…。」



恥ずかしそうに急に歯切れが悪くなる秀ちゃん。



「自分の誕生日…忘れてたの?」


「…いや…。」



「わざとに黙ってたの?」


「…うん…。」



「言ってよ。」


「だって…」



「だって何?」


「こんな形でバレると思わなかったし…。」



「バレなかったら
最後まで言わないつもりだったの?」


「…。」



「私だって知ってたらプレゼントとか用意したのに。」



「もう、もらったよ。」



「え?」



「思い出を沢山もらったから…


ありがとう♪」


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