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叶わぬ恋でも君のために。

第8章 君の嘘

忘れてなんかない…。



忘れることができたらどんなに楽か。


忘れてないからこそ苦しいのに…。






「私に秀司様の嘘は通用しません。」


「え?」



嘘って…秀ちゃん、サヤさんに何を言ったの?



「秀司様と必要以上に親しくするのはご遠慮願います。」


「あ、あのっ…。」



「明日から朝食は、召し上がってからご出勤下さい。

こちらでは昼食のみご用意致します。
よろしいですね?」



「あ、あのっ、秀っ…」



「よろしいですね?」



冷たい声でそう言われれば





「…わかりました。」




そう答えるしか無かった。






秀ちゃん…


私と二泊三日を共にしたこと、サヤさんに話したのかな…。


明日から朝食一緒に食べれないこと聞いてるのかな…?



寂しがったりしないかな…?






私は、寂しいよ…。





テンションが下がったまま
秀ちゃんの部屋のドアをノックした。







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