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叶わぬ恋でも君のために。

第8章 君の嘘

「好きになっちゃ駄目ってわかってても

好きになっちゃったもんは、仕方ないよね…。」




「うん…。」



秀ちゃんの恋人を好きになってしまった過去のある拓実君と、


婚約者がいるってわかってて秀ちゃんを好きになってしまった私。


拓実君の胸の痛みがわかるのと同時に


秀ちゃんが、その時彩さんとどんな気持ちで別れたのか気になって仕方ない。



「諦めようと思って諦められるくらいなら

誰も泣いたり、傷付いたりしないよね…。」



「うん…。」





「兄貴に、何を言われたのかはわからないけど、

きっと今頃後悔してるはず。」



「そうかな…。」



「兄貴が感情的になるのは彩と別れてから一度も見てないから…。


だから…。」




だから…?



「んー、頑張ってとは言えないけど…」


「気、遣わないで?」




「生田さん、真面目だからさ…。

心配だよ。」



「…?」




「俺で良かったら、相談にのるから…。

いつでも連絡して?」



拓実君と番号とアドレスを交換した。



それから---

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