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どう見ても猫。

第1章 ぼろぼろな黒猫。




家の中に入ってきたぼろぼろな黒猫を、俺はまず、お風呂に入れてやった。

猫は水が嫌いだと聞いたことがあるが、そいつは抵抗することもなく大人しく俺に洗われていて、むしろ気持ち良さそうに目を細めていた。


風呂から上がると見違えるほど綺麗になった黒猫は、お風呂に入れてやったことで少しばかり俺に懐いたのか知らないけれど、俺が動くと後を付いて来るようになった。

夕飯の支度をしていれば足元で俺をじっと見上げているし、食器を取りに行くのに動けばその後ろをついてくる。


その姿に、俺はなんとなく可愛いと思ってしまった。


俺はそいつの為にねこまんまなるものを作ってやった。

昨日作ったあさりの味噌汁のそれは相当美味しいと思う。


「いただきます」


自分の夕飯をテーブルに置き、そのテーブルの足元にねこまんまを置いてやれば猫はすぐにそれを食べ始めた。


「うまい?」


自分も夕飯を食べながら聞けば猫は返事をする様に「にゃあ」と一鳴き。

これには素直に可愛いと思い一人頬を緩ませた。


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