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アイドルは幼なじみ

第3章 溝

マネ「陵牙ボーッとするな。」
陵「あっ、えっ、あ~うん。」
マネ「大丈夫か?」
陵「あんま寝てないから…」
マネ「しっかりしろよ!この撮影終わったら、歌撮りもあるんだぞ。」
陵「わかってる。」
ポケットの中の携帯が静かに揺れた。
俺は後ろを向いて確認する。
《陵くんお仕事中?明後日、退院する事になりました。陵くんが元気をくれたからだと思います。
本当にありがとう。
お仕事頑張ってね。 みなも 》
陵「頑張ろ!」
撮影も歌も思いのほか早く終わった。


みなもの退院日

午前中に退院して戻って来たから、昼過ぎに家に行ってみた。
いつものようにノックをしようとしたら…泣き声が聞こえて思わず、そのままドアを開け中に入った。
みなも「陵くん!」
俺は自分でも信じられない行動に出ていた。
みなもを抱きしめていた…。
みなも「陵くん…。」
陵「一人で泣くなよ。みなも…。」
俺はみなもを抱きしめながら、顔を見つめた。
陵「俺、気づいたんだ。みなもがいないと俺…。」
みなも「陵くんダメだよ。陵くんはアイドルなんだから、私みたいに汚(けが)れてる子は陵くんのそばには…。」
みなもが言い終わらないうちに、唇を重ねた。
陵「みなも…俺のそばに……一緒にいてくれ。」
みなも「陵くん、こんな私でもいいの?」
陵「みなもは、みなもだよ。」
俺は、みなもに何度も唇を重ねる。
みなもの首すじに唇を這(は)わせる。みなもが少し震えてる。指を絡め、もう一度…唇を重ねる。
陵「みなも好きだよ。俺のみなもになって…。」
みなも「陵…くん。」
陵「みなも俺に全てを話して欲しい。」
俺は泣きながら全てを話してくれたみなもを抱きしめながら、腹の中が煮え繰り返り、怒り狂いそうになった。
みなもを…俺のみなもを傷つけた奴ら絶対許さねぇ!!



みなもは体調不良で、しばらく学校を休む事になったが送られてくる課題をこなしていた。
陵「みなも体調は?」
みなも「今日は陵くん来てくれたから元気だよ(笑)」
なんて嬉しい事を!
陵「みなも!!」
みなも「きゃっ陵くん!?」
みなもを抱きしめキスをした。

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