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アクマにアソコを貸しました

第2章 これってモテ期じゃないですか

ケィシは裸の上にシワ一つないワイシャツを羽織りながら、大きなため息を吐いた。

「子供なんぞ出来ん。言っただろう、弟の再生を図る為に精を注ぐ、と。つまりは珠が精を吸収している」

アホか当たり前だろうと言わんばかりの言い方にムッとする。それに珠が精を吸収するなんて聞いてねーし!

プンプンしながら朝食の用意をする間に、気づいた事がある。


――私たち一緒に住んでる――?

住み慣れた自分のアパートを見渡せば、この安いインテリアに明らかにそぐわないオシャレな家具が増えていた。


「え…と、この家具なに?」

「たしか〇〇〇〇という店の」
「違います!どこのブランドかを聞いているんじゃなくて、なぜここにあるのかを聞いてるんですっ」


顔をもあげずにムカつく程長い脚を組んでブラックコーヒーを啜っていた彼が漸く顔…いや目線をあげた。
ヤバ、上目遣いがセクシー…

「一緒に住むからだ。なるべく多く精を注ぐにはその方が都合がいいだろう」

そう言って興味が失せたように新聞に視線を戻した。

…何を当たり前の事を聞いてるんだこのアホは。

というセリフはきっと幻聴だ。この男の事だ、腹の底からそう思っているかも知れないが(怒)

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