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アクマにアソコを貸しました

第10章 イカ?いいえ、津島です

お腹の奥に燻る疼きを抱えたままふらふらとデスクに戻り、身が入らないまま終業時間までなんとかこなした。

途中「神楽坂さん、仕事に集中してないんじゃないの?」とか、よりによって京紫に嫌味を言われ非常に腹がたった。お前ら兄弟まとめてそこへ正座せぇ!と言ってやりたい。…言えないけど。
「ぼーっとする程余裕があるならこれも頼める、よね?」ドサッと目の前に置かれた書類、皮肉添え。しかも去り際に耳に唇を寄せてきたと思ったら「盛った匂いがするぞ」と冷たい視線を向けられた。何で機嫌が悪いんだよ、チクショー!

就業時間の終わりと共にぐったりとデスクに突っ伏した。はぁぁぁ~やっと1日終わった。萌々ちゃんのとんでもない発言のせいで色々くたびれたぁ。京紫か真赭が直接家に転移してくれないものだろうか。…ダメだろうな、あいつら妙なところで律儀だからなぁ。日常生活の中で人間らしくない行動はあまりとらない。それが人間の中で暮らしていくコツなのだそうだ。

本当に律儀なだけなの?私を騙して自分たちだけ楽してるんじゃないの?ていうか悪魔ならそんなところが律儀じゃなくても、いいんじゃないの?

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