素直じゃない契約
第9章 対面
ー…
「着いたで」
恭介はドアを開けて手を差し出してくれる。
紳士的な一面にびびる。
「ここは…」
「知っとる??」
恋人達の水面神社と言い湖の真ん中に神社があり、
そこに恋人2人の名前を書いた2つのハートのパーツをくっつけて飾ると
一生2人が添い遂げられると有名な場所だった。
また逆に別れたい、忘れたいならば、2つのハートの真ん中にある鍵穴に鍵を使うとハートが割れ、
決別できるとも言う。
どちらも実際に上手くいった人が多いらしい。
「船で行くで」
舟を借りて
恭介が漕いでくれた。
辺りは暗くなっていたので、舟についているやんわりとした行灯が幻想的だった。
「よっと…」
舟から神社の方へ飛び乗った。