素直じゃない契約
第11章 表と裏
「沙羅、歩けるか??」
「ん、大丈夫…」
あのあと保健室で休んだらほとんど治り、
なずな達には何も言わずにおいた。
文化祭が終了したときには結憂はすでにいなかったみたい。
「散々やったなぁ…今日は」
「そうだねー…恭介があんなに強いと思わなかったよ」
「俺を誰だと思ってん!?ケンカは強いねんで~」
そういえば…恭介からあの返事の催促がないな…
あたしから…恭介のことがって…言ってみようかな…
「あのさ…恭介…」
「ん??」
「あの…」
恭介があたしの方を向いている。
「あたしもさ…恭介の…こと…」