素直じゃない契約
第12章 2度目
ー…
「ありがと、恭介…
2度目だね、あたしを助けてくれたの…」
恭介はあたしと目をあわさず、
口を開いた。
「もうこんな勝手なことしてもらうと困る。離れから出るな。学校も行かせへんからな。」
「!? どうして!」
「学校にはこちらから言っとくからな、携帯も預かる」
恭介はあたしのカバンから携帯を取り出した。
「ちょっと待って…!!!」
ガラガラ…カチャリ
恭介は離れから出ていってしまった。
「こんな広いところ…1人で使えって言うわけ…??」
薬でまだ力のでない足をひきずるように扉の近くへ行き、
扉を開けようとしたが鍵が閉まっていた。
「いつまで…こんな気持ちにさせるのよ…」