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ワタシの履歴

第17章 春ちゃん

武のいじめを受けた事による傷は、どこかで折り曲がって、私を恨むようになったそうだ…



そんな電話があって、私は複雑な気持ちでキャバに出勤していた。

皆は気付かなかったけど、春ちゃんだけは気付いた。

「輝子ちゃん、何かあったの?」

「!あ、うん、大丈夫だよ」

「…ツラそうだよ?」

「…ちょっとイヤな事思い出しちゃっただけ!ゴメンね!」

と言う私に

「輝子ちゃん。イヤな事を思い出したって事は、思い出すようなイヤな事があったって事だろ?そのまま胸に仕舞って楽になるならいい。でも、また何かのきっかけで思い出す。なら、少しでも吐き出した方が、胸に仕舞う量も減って、今度また思い出した時、今より少しは楽なんじゃないかな?と俺は思うんだ」

とても心に響いた。

襲われた事を話すのは少しためらったが、春ちゃんには言ってもいいかな…と思って、4月23日の事、リハビリでキャバを始めた事も話した。


春ちゃんのこの言葉の通り、あの日の事も、私は楽になってきている。

ありがとう。

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