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ワタシの履歴

第33章 支え

11月になり、住み込みもあと1ヶ月を切った頃。

社長が、私に言った。

「輝子ちゃんさ、ここでずっと働く気ないかな?」

それは嬉しい言葉だ。

私はいわゆるリゾートバイトの派遣として来た。

その後も働いて欲しいだなんて、契約社員が社員になる事だ。

社長は、私がスノーボードの為に来た事も知っている。

毎冬、年末年始と土日だけ働いてくれればいい、他は滑りに行ってくれていい、とも言ってくれた。

今回の冬は、居候の話が決まっていた為、4月に戻って来て欲しいと。

なんて素晴らしい条件。

今回の冬も、そして毎冬、冬の間は他から派遣を期間限定で雇うからと。

でもこの時、私は返事を保留にした。

でも社長は、期待を込めて冬の間にと、新しい派遣を雇って、私が11月末に辞めるまでの3週間、その新人を教育する事になった。

新人の名前は佐藤さん。

私の5歳上の、ホテルのフロント経験者の男性。

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