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ワタシの履歴

第37章 不透明

「…ど、どうしたの?」


「…寒いから…冷えてるかと思って」



そう言って抱きしめられ、少しすると離れた。

9月は、昼間は暑いけど、もう夜は上着無しでは寒い。

少し寒そうにしていた私に気づいてたんだ…


その後はちょっとギクシャクしたが、その後も普通に会話をし、家まで送ってくれた。


その次の日、東くんに飲みに誘われた。
話したい事があるーと。


そして、次に私も東くんもバイトが無い日の10月の入った2日後、隣の駅の居酒屋に飲みに行った。




良くあるチェーン店の居酒屋で、そこは個室になっていた。

話がすごく気になった私は、乾杯してすぐに聞いてみた。

「ねぇ、話ってなに?」

すると東くんは、ちょっと言いにくそうに

「いや…もう少し飲んでからにしよう!」

と濁す。

「えぇ〜何で何で?気になる〜」

「まぁまぁ、話しますから!」


東くんはグイグイ飲んで、ピッチが早かった。

私も弱くは無いが、そんなに早くは飲めない。

他愛もない話をして、東くんが5杯目になった時ー

「輝子さん…話しますね…」

「うん…なに?」

「俺…輝子さん好きです。」

『え…』




私は、正直嬉しかった。



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