
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
やっぱり、予想通りこの子が
岬ちゃんか…。
さっきまで、曖昧だったから
分かってスッキリした。
「姫っていうのは、気にしないでー♪あと岬ちゃんって言ったのは、よくいる名前じゃん?だから、適当に言って当たってたから驚いたよー」
姫に怪しまれにいように
笑って誤魔化す。
「よくいる名前なんですか…」
納得がいかない、
腑に落ちないというような顔をしていたけど
姫はそこまで深く考えなかったらしい。
ふぅ~…ひとまず、大丈夫かな?
「あ、あの。あなたは一体…?」
安心したのもつかの間、急に
姫から話を振られた。
何か、つい嬉しくなり口元が緩む。
「あっ、俺は、生徒…」
生徒会と言おうとしたけど
俺は、途中で止める。
いや、待て。
そういや、昨日
帝のやつが言ってたな…。
姫は、なんか生徒会を
毛嫌いしているとかなんとか。
まっ、どうせ
帝が変なことしたからに違いないと思うけど。
だけど、正確にはわからないし、
生徒会と名乗るのはまずい…。
ここで理由もなく嫌われるのは
嫌だ。
「あ、あの…?」
姫は、不思議そうな顔をして
俺に声をかける。
