
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
「やっぱり先生の話聞いてなかったのか…」
大悟は、呆れながら
はぁ…とため息を吐き、やれやれとした表情をする。
「と、とにかく教えてくれ…」
俺は、胸ぐらを放して
落ち着いた状況を作り、椅子に座った。
それに先生の話を聞かないことは
いつものことだ。
「まぁ、よく聞け。この鬼ごっこは、ちょっと普通と違くて、もし、そこら辺の小学生がやってるただの鬼ごっこをやるんだったら、皆つまらないだろ?」
「うん…確かに」
俺は、コクリと頷く。
「それでサボる奴とかが多くなる。…でも“賞品がつく”と聞くとどうなる?」
「そ、それは、ちょっと…目の色が変わっちまうかも…」
結構、俺って
物で釣られるタイプだから
そういうのに弱い。
大悟は、話を続ける。
「ちなみに俺たち鬼は、捕まえた逃亡者の中から一人だけ命令ができるという特権がある」
わかったか?と念を押された。
だが…
「ナニソレ、ハツミミ…」
俺は、ポカンとしながら
口をパクパクさせる。
そ、そんな話
俺は、聞いてねぇぞ!!
ま、待て…。
逃亡者は、ただ逃げるだけなのか…?
賞品は?
