
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
すると、周りがぞろぞろと
移動していく。
「始まるみたいだな…。よしっ!早く行こうぜ」
俺は、それを見てそう言った。
さっきまで、キノコを栽培していた
金太郎が急に来て
「もうそんな時間!岬ちゃん、絶対俺以外の男に捕まれないようにね!じゃないと俺…嫉妬しちゃうよ?」
ムッと頬を膨らませながら
俺の両肩に手をぽんっと置き、
妙に顔を近づけさせてそう言った。
意味はわからないが
「はいはい…」
適当に返事をして、離れた。
つうか、誰かに捕まれたりするようなヘマ、
俺がするわけないじゃん。
そんな甘く見られているとはな…。
心の中で深く息を吐く。
言っとくけど、こうみえて
結構、逃げ足は速い方だ。
自慢じゃないけど。
「岬…?すぐ捕まえてあげるからね」
「ヒィ…」
大悟は、ニコッと微笑みながら
言った。
その笑顔、俺から見れば
ブラック過ぎて怖ぇよ!!
人が見るものじゃねぇ。
恐ろしい。
もう、まさに鬼じゃん!
でも俺は、必ず
誰にも捕まれずに生き残ってみせる!!
そして、念願のイチゴケーキ一年分を
Getしてやるぜっ。
そしたら、俺
かっこよさアップしちゃうよね?
おっ、これは
一石二鳥な話じゃねぇか♪
自然と口が緩んでしまう。
いけねぇ、いけねぇ。
そして、俺らも皆に合わせて
移動した。
