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「俺は、男だ!クソ野郎」

第5章 鬼ごっこ…?






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……。



「ハァハァ…」


息をあげながら走っている。




完璧、甘くみていました。



こ…




こ、こんなの俺が知ってる鬼ごっこじゃなーい!!




《姫ー!!止まれー!》

《早く俺のモノになってー!!》



うおー!と馬鹿げたことを

言いながら、背後から俺を追ってくる鬼さん。




そう、お気づきかも知れませんが

ただ今鬼ごっこの真っ最中だ。





かれこれ30分前くらいに始まって

見ての通り俺は、全速力で鬼から逃げている。



こんな鬼ごっこ…ありえない。



さすがに全校生徒参加となると

厄介だ。



ただえさえ、鬼の獲物を追う目つきなんて、

野生を越えている。



それほど、迫力が半端ない。





あと、さっきから『姫、姫』なんて

聞こえてくるが、


もしかして、逃亡者は、そう呼ばれているのか?



だとしたら、センスの無さに

びっくりだよ。



ほら、もっとこう…そう!!

『勇者』とか言って欲しいよな…。



あれ?勇者って響きなんか

好きかも。




断然、姫って弱っちー呼び方より、

勇者の方が強くて偉大な感じがぷんぷんする。











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