
「俺は、男だ!クソ野郎」
第5章 鬼ごっこ…?
俺ってネーミングセンスだけは、
考えるの上手いんだよな…。
…って!
そう呑気に考えてる余裕ねぇんだった!
あっと思い、すぐさま鬼ごっこに
集中する。
《岬ちゃーん!!やっと見つけたー!!》
大声で何者かが俺の名前を叫んでいる。
この声って、確か…
《正義の味方、太郎改め金太郎だよー!!》
ご丁寧に名乗りやがった。
もう声でウザさがわかる。
俺は、曲がり角を巧みに使い、
使っていない空き教室へと入った。
そして、念のために
掃除道具がいくつか置かれているロッカーに
急いで入り込んだ。
《あれ…?姫が消えた》
勇者だつーの。
《岬ちゃん!!どこー》
だんだんと聞こえていた声が
遠くなっていた。
ふぅ…。
めちゃくちゃ疲れた。
たくっ。あの金太郎の野郎!!
何が正義の味方だっ!
俺を捕まえる気満々だったくせに。
あーもう、腹立つ。
てか、俺は、鬼に捕まって
命令という名のパシリみたいなのされるのは、
本当ゴメンだ。
男としての
プライドが潰れてしまう。
