優しいキスをして
第3章 3度目のキス……美優の闇
いきなり、北澤さんがじーっと……あたしを見た。
なに……?
「……。まだ、好きなんだ?元カレのこと」
「……っ。……うん」
あたしは思わず赤くなって俯いた。
「ふーん。……別にいいんじゃない?」
「えっ?」
「……なんでもない。何だったか忘れたよ」
顔を上げて北澤さんを見ても、真顔で作業をしていた。
なにも聞いてなかったような顔していた。
それとも、単に興味がなかったのか…………。
あたしにとってはどっちもありがたかった。
そのあとは何も話すことなく、フロアに洗濯したタオルを干すとすぐにお店を出た。
「じゃ、お疲れー」
「お疲れさまです」
二人して目の前のお互いの車に向かった。
あたしが先に車に乗り込むと、北澤さんが自分の車の前で笑って言った。
「また帰りに貧血起こして、今度は事故るなよ?」
あたしは皮肉を込めて笑った。
「どさくさに紛れて病人にチューする人に言われたくありません」
「気を付けろよ」
北澤さんはいつものようにニカッとごまかし笑いをしながら言った。
あたしは手を振るとすぐに車を発進させた。
『……別にいいんじゃない?』…………
なぜか北澤さんのあの時言った言葉が、暫くあたしの中で反芻していた。
なに……?
「……。まだ、好きなんだ?元カレのこと」
「……っ。……うん」
あたしは思わず赤くなって俯いた。
「ふーん。……別にいいんじゃない?」
「えっ?」
「……なんでもない。何だったか忘れたよ」
顔を上げて北澤さんを見ても、真顔で作業をしていた。
なにも聞いてなかったような顔していた。
それとも、単に興味がなかったのか…………。
あたしにとってはどっちもありがたかった。
そのあとは何も話すことなく、フロアに洗濯したタオルを干すとすぐにお店を出た。
「じゃ、お疲れー」
「お疲れさまです」
二人して目の前のお互いの車に向かった。
あたしが先に車に乗り込むと、北澤さんが自分の車の前で笑って言った。
「また帰りに貧血起こして、今度は事故るなよ?」
あたしは皮肉を込めて笑った。
「どさくさに紛れて病人にチューする人に言われたくありません」
「気を付けろよ」
北澤さんはいつものようにニカッとごまかし笑いをしながら言った。
あたしは手を振るとすぐに車を発進させた。
『……別にいいんじゃない?』…………
なぜか北澤さんのあの時言った言葉が、暫くあたしの中で反芻していた。