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優しいキスをして

第5章 闇の向こうの光

あたしは胸が熱くなって苦しくてたまらなくなった。
好きな人に愛し愛されることが、こんなにも幸せだなんて…………。
そのまま北澤さんの顔が近づいて、鼻と鼻が触れ合いそうになる。
「……あたしも。…………愛してるっ」
あたしは喉の奥がつんとした。
気がつくと涙が頬を伝っていた。
涙でぼやける目を閉じたあたしに、ともくんは優しくキスをくれた。
優しく、愛しさがこめられたキス……。
心がやすらぐように穏やかで、時には嵐のように激しい気持ちを感じる…………。

あたしたちは気持ちのままに体を求めた。

何度も、何度も…………。

今はただ、一緒にいたい…………。
これから何があるかわからないけれど、一緒に居られるだけあたしはいたいの。
あたしからは離れていかないから、あたしを離さないで…………。

愛してる……。

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