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ひまわりのキミ。

第3章 ひまわりのキミ。3

そういえば…。

朝、お兄ちゃんが言ってた言葉。

『大切で可愛い奴』

あれがもし本当なら、少しは期待してもいいのか…なんて考えてしまった。

本当に私は懲りない。

てっちゃんは好きな人いるのに。

しつこくいつまでも一人の男子にこだわっている。

重たいよね、私。


「えー、今日は特にHRで話すことなんてないんだが…ん?」


先生の声が急に重たくなったのに気付いて、視線を前に戻した。

顔が怖くなってる。

やばっ…。

私がてっちゃんの席をずっと見つめてたの、ばれたかな…。


「朝日奈……」


その名前に驚いて、視線を後ろにやった。

するとそこには、てっちゃんが苦笑しながら立っていた。


「お前な~~……!遅刻だぞ、遅刻!何やってたんだ、えぇ!?」


先生はかなり怒っている。

それなのにてっちゃんは平然とした様子で…。


「寝てました。」


その後、てっちゃんが怒られたのはいうまでもない。


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