テキストサイズ

ひまわりのキミ。

第7章 ひまわりのキミ。6

バスに乗って、空いている席に座った。

…このまま、遠くに行ってしまいたい。

そしたら…。

てっちゃんのこと忘れられるのかなぁ……?



「夏子~~~」

「おはよ、さきちゃん……」


学校に着くなり、さきちゃんに抱き付かれた。

正直、暑いです…。


「あれ…。夏子、元気ないじゃん」

「うん…」


私は、何があったのか全部話した。

話してる最中にさきちゃんは、『えぇ!?』とか『ほおぉ…』とか喚いていたけど、なんとか最後まで話すことが出来た。


「ちょっ、ちょっと待って。朝日奈に彼女…?」

「うん…。今朝、お兄ちゃんに聞いて…」

「…はぁ!?あいつ、何考えてんの!?」


さきちゃんは、大きな声でそう言った。


「さっ、さきちゃん…落ち着いて…」

「落ち着いてられないわよ!朝日奈が来たら、ガツンと言ってやらなきゃ気が済まないわ!」


「…俺が、なんだって?」


カタンと椅子を引く音が、隣からした。

そこに、てっちゃんが立っていた。


「…はよ」

「う、うん…」


目を見て挨拶なんて出来ない。

だから、てっちゃんの方を見ずに返事した。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ