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ひまわりのキミ。

第13章 愛しいきみ。3

「わっ…!てっちゃん…」


なんとなく夏子の頭の上に置いた手。

それに驚く姿が可愛くて、ワシャワシャしてやった。

普通に撫でたいと思うけど、そこは我慢だ。

好きで仕方ないけど、諦めなきゃいけねぇ。

だから、自分の気持ちを押さえるんだ。


そういえば、いつもより夏子に会うのが早い。

どうやら数学の再テストの勉強をするらしい。

ふーん。

ちゃんと勉強するんだな。

まあ、当たり前だけど。

よく考えたら、夏子、数学苦手だっけ。

それなら教えてやろうかな?

俺、数学好きだし。


「教えてやるよ」

「え…」


こいつにしてやれることはこのくらい。



「だからここは√2になる」


俺の目の前に夏子が座っている。

夏子の前髪がサラサラと動く。

なんだか、こいつが色っぽく見えてしまう。


「てっちゃん、きっと先生に向いてるんじゃないかな~…」


突然、夏子がそう言った。

先生?向いてる?俺が?

なりたいものとか特に無くて、人からそうやって言われたのは初めて。

先生か…。

ていうか、夏子がそうやって思ってくれてたことになぜか嬉しくて…。

気持ちが溢れそうになってしまった。


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