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終わりの物語

第1章 終わり

視線は合わせられなかった

お互い背中を向けたまま
ベッドの上で言葉を紡ぐ

「一樹は金使って葵を治してくれた 
でもオレは何もできない
オレが持っているのは
身体だけだから」

よどみのない声

自分のとった行動を恥じていない
でも俺は卑怯だから

「葵は裕也がそんな事して
病気が治ったって嬉しいのか」

卑怯な疑問だった

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