テキストサイズ

秘密の恋。

第17章 誤解じゃない

(誤解じゃない?今、誤解じゃないって言ったのか?)

木村は、友香の言葉を頭の中で反芻していた。

(俺の言葉の意味がわかった上での、その返事なのか?寺嶋が、俺のことを…?)

木村は確証が欲しくて友香の言葉を待ったが「好き」の一言は出てこなかった。

「あっ、タクシー!」

木村から目を反らした友香は、空車のタクシーを見つけて駆け寄っていった。

(やはり、俺の勘違い?)

木村はタクシーに乗る友香を見送りながら小さくため息をついた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ