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顧みすれば

第12章 砂漠の檻

ロイド王子は自分の生い立ちや
直哉さんとの学生時代の話し
アラブの文化やこれからの国の行く末まで

食事をしながらたくさん話をしてくれた。

気付けば食事も終わり
二時間があっという間に過ぎていった。


「こんなに女性と話をしたのは久しぶりだ

 とても、楽しかった」

彫りの深い端正な顔立ちをむけて
見つめてくる

「私もロイド王子がこんなに気さくな方だとは思いませんでした。

 素敵な時間でした」


「また、誘ってもいいかな?」


「ありがとうございます。

 でもプレゼンが終わりましたら帰国しますので、時間がないかもしれません。
 今度は王子が日本にいらしてください。
 ご案内させていただきます。」


私は食事のお礼をして席を立とうとした。


「私もこれからコンベンションホールでプレゼンの続きだ

 途中まで一緒にいこう」

そう言って王子も席を立った。

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