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顧みすれば

第12章 砂漠の檻

トントン

ドアをノックする音で目が覚めた。

部屋は真っ暗だ。

今日はoffだったので寝ていても大丈夫だけど
どれほど疲れていたのだろう。

自分の姿を見れば着物はちゃんと脱いでいたが肌襦袢のままだ。


トントン

再度ノックする音が聞こえる。
ドアに近づき

「はい」

と返事をした。

「ちょっといいか」

山下常務だった

「すみません、ドアを開けられる状態ではないのですが」

「そうか、では話しがしたいので
 俺の部屋へ来てくれないか?」

「わかりました。すぐに伺います」

「ありがとう。待っている」


部屋から遠退く足音が聞こえた。


私は急いで化粧をしなおし
着替えて部屋を出た。


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